K ) 白についての連想 「何故彼は、白い服なんでしょう。かえって目立つのではないでしょうか 」
白紙,純白,無垢,汚れの無さ
カラー(白い一枚布をくるりと丸めたような花)は、”過去を洗い流す,清算する力を持ってるので、気分一新、
再出発というときに飾りたい花”…だと、読んだ覚えがある。
そういえば、花嫁の白無垢も、経帷子(死装束)の白も、(生家またはこの世からの)旅立ちの色である
ことは同じだという。 (白無垢を”貴男(あなた)の色に染まります”という意味に解釈する人もいる)
が、どうもゼルの白い貫頭衣の意味とは少し違うように思う。
リナ達と会った頃のゼルは、水面に映る自分の姿すら憎み、恥じていた。
白いフードとマスクで、金属の髪と岩の肌を隠しているのが痛々しかった。
キズを被う包帯の色のようにも感じられた。
逆に、彼は魔法使いなのに、どうして黒をまとわないのだろうとも思った。
魔法使いが黒を被るのは、それが光(パワー)を集める色だから。
(理科の時間の黒い紙と白い紙に虫眼鏡で光を集める実験で、黒の方が早く発火することは証明済み。)
魔女が黒を着るのはそれなりに理由があるのかと、何かで読んで感心したんだっけ。
では白は、光をはじく色なのだろうか。
ゼルにとっては、他人(ひと)の視線をはじく色だったのでは…という気もする。(やっぱり、わからない)
追記
冒頭の解釈を、”旅立ちのために、過去の諸々(汚れ)を清める色”と修正すると、ゼルの衣の意味に
近くなるようにも思う。怪我(ケガ)をしたようにも穢(ケガ)レたようにも(同じ語源)見える岩の身体を、
清める色、または彼自身の怒りを鎮める色かな。(99,9,28)
…これでは”払いたまえ 清めたまえ 鎮めたまえ”の白ですね。(苦笑)
そういえば”魔法使いのゼル”をSorcererではなく、Sharman(呪師,巫覡=げき)と訳してる海外サイトもありました。