h ) とある結婚式における ぴーちく ぱーちく および 花嫁さんの心
「 一時はどうなることかと思いましたわ。 ま、私にはこうなることは、うすうすわかっていましたけど」
「 まあ、何をいまさら 」
「『姫様にも悪い虫がついたものだわ』と言ってたのはどなたでしたっけ?」
「 まさか、あの姿が<呪い>によるものだなんて思いもしないわよ」
「で、、それを姫様がお解きになられたら、あんな
りりし〜い面立ちを、隠し持っていらしたなんて(はぁと)!」
「 あのレゾ様のご係累だそうじゃないの…」
「 どおりで、どこか品のある物腰!」
「知性も教養も 剣の腕も一流、この国に あの方以上に姫様の婿にふさわしい方はいないわ」
( しばし 、熱いため息による沈黙がその場を支配する)
「 姫様は、あの方の呪いが解けたあとの姿をお見通しだったのね(くやしさのため息)」
「 ほんと 御慧眼というものね (うらやましさのため息)」
「 さすが姫様だわ (感心するのため息)」
…侍女たちの話し声が、耳に入るともなく入る
そういえば、彼にかけられた魔法が解けたあと、何度も言われたっけ
「姫様、ほんとうにようございましたわね」
「………???(それはたしかにそうだけど)」
彼に、見えない石をなげつけた人たちの、この豹変ぶり (笑)
彼の魔法が解ける前 解けた後…
〃〃〃 〃〃
私にとって、彼はちっとも 「変わらない」というのに
(笑)
出会ったころと同じ、どこかアヤシイ人
(笑)
だから、これから 一生かけて、あなたという人を知ってゆきたい。