『黄金の心臓を探して』(夢魔編 キューピー/DIANA

<プロローグ>

 今日もセイルーン・シティには、春の始まりにはいつもそうであるように、穏やか
な朝が訪れた。
 六芒星に形作られた町並みの中央に位置する王宮にも、うららかな陽射しが射
しかかる。朝日を浴び、庭園の木々の葉を飾る露がきらきらと輝く。
 平和という言葉を、一幅の絵に込めたような光景。
 磨き上げられた石畳に長い影を落とす並木の間を、元気な足取りで闊歩する少
女がいる。腰までの貫頭衣の襟もとと腰に巻いたベルトに、六芒星が浮き出た宝
石の護符(ジュエルズ・アミュレット)が輝き、両手首とズボンの裾を押し込んだブ
ーツにも同じ護符をつけている。肩で髪を切りそろえた巫女。
  彼女はマントをなびかせるペースで歩いていたが、やおら一本の木に飛び乗り、
太い枝に立ってしばし朝日に照らされる王宮を眺めた後、右手をまっすぐに伸ば
し、人差し指で虚空を指す。
  「今日も一日、正義を全うしようっ!」
これが、彼女の朝の日課。この後、正義のポーズを決めてジャンプし、きれい
に着地するのが決まりであり、この日も彼女は格好よく空中に身を躍らせ……
  「やっほ〜、アメリア〜」 
  宙に飛んだ自分よりも上から呼びかけられ、驚いた少女はバランスをくずして
モロに石畳に激突する。
   しばらく動かなかったが、とつぜんぴょこん!と跳ね起きると、頭上を見上げ
て抗議する。
     「リナさんっ!いきなり声をかけないでください!びっくりするじゃありません
かっ!」
  「ああ、ごめんごめん。元気そうじゃない」
  「いったい、何の用ですか?こんなに朝早くから」
  「それそれ。ねえ、アメリア、朝ご飯食べさせて」
 がくっ!
  「あ、あの、リナさん……もしかして、朝ご飯のために、わざわざ空中を飛んで
お城に入って来たんですか?」
 そう。リナは宙に浮かんでいる。『浮遊(レビテーション)』だ。しかも、彼女は一
人ではない。男を一人、ぶら下げている。自称「リナの保護者」ガウリイ。
  「よっ!ひさしぶり!」
 ガウリイが軽く手を挙げて挨拶する。
  「久しぶり、って、ガウリイ、彼女の名前、覚えてる?」
 リナが不安そうな面持ちでぶら下げている連れに尋ねる。
  「え?お前、さっき名前を呼んでたじゃないか?忘れたのか?」
  「あたしは覚えているからいいのっ!あんたは覚えてるか、って聞いてんのよ!」
  「……うっ……」
 どしゃっ!
 答えに詰まったガウリイを、リナは容赦なく地面にはたき落とした。
  「まったく!あんたの頭には朝食のことしかないんだからっ!」
 毒づきながら、リナも着地する。アメリアは地面に倒れたガウリイと、彼を踏
んづけるリナを交互に見やってため息をついた。

<一.あなたならどうする?二者択一!>

 リナとガウリイはアメリアの案内で、王宮の下働きの者たちの食堂で朝ご飯に
ありついた。アメリアは父親と一緒に朝食を摂る習慣なので、王族の食堂へ行き、
後ほどアメリアの私的なサロンでお茶をすることになっている。
  「なあ、リナ。ハグハグ、俺たちが前にアメリアと一緒に、くしゃくしゃ、旅をした
時のことなんだけれど」
 ガウリイが、朝食にしてはボリュームのあるハム・ステーキにかぶりつきなが
ら言う。リナは、珍しくガウリイが過去のできごとを話題に持ち出す気配に、薄
気味悪そうに目を細めた。
  「あの時さぁ、くちゃくちゃ、もう一人いたよな、ごくんっ!」
  「もう一人?」
  「ほら、白い服を着て、やっぱり魔法を使う……」
  「ゼルガディスのこと?」
  「そうそう!いや〜、名前を思い出せなくてさ。うんうん」
 一人で納得してうなずいているガウリイに、リナは不気味な印象を覚える。
  「で、そのゼルガディスがどうかしたの?」
  「ああ、あいつもセイルーンに来てるんだな、って……」
  「へ?あんた、どこで彼に会ったのよ!」
 ガウリイはけっこう大きなパンを一口でほおばっている。
  「はむはむ、さっき、リナにぶら下げられて、ぐちゃくしゃ、町を飛び越えただ
ろう?ごくっ、あの時、町の路地にいるのが見えたんだ」
  「町の路地で?なんで、教えなかったのよ!」
  「だって……名前を思い出せなかったから……」
  「…………」
 ガウリイは、人の名前とか知識を蓄える能力が著しく低い。剣術など、身体で
覚えることは即座に覚え、また並ぶものがないほどの技を見せるから、バランス
が取れている、と言えなくもないが……
 「妙な話ね……ゼルは今、人間の身体に戻る方法を求めて、あちこちを放浪し
ているはず。セイルーンではその方法が見つからなかった、って前に言っていた
から、そのために立ち寄ったとは考えにくいし……本当に彼だったの?」
  「間違いないぜ。顔が見えたから」
 ゼルガディスは非常に特異な容貌をしている。もともとは人間だったのが、あ 
る魔道士の手によって邪妖精(ブロウ・デーモン)と岩人形(ロック・ゴーレム)と
合成された合成獣(キメラ)なので、全身の肌は青黒い岩だし、髪も銀色の金属
の糸。顔立ちは端正で魅力的なのだが、耳はエルフのようにとがっている。ガウ
リイが、名前を忘れても顔は忘れないだけの、特徴のある姿なのだ。ふだんは、
フードを目深にかぶり、布で顔のほとんどを隠しているが、明け方の人目のない
時刻に気を許したのか、素顔をさらしていたのだろう。ガウリイの目はおそろしく
くいい。記憶力はともかく、顔を見分けたのは間違いない。
 「もし彼が、アメリアを訪ねて来ているんだったら、さっき彼女から何か言った
はずね……それがなかったということは……」
 リナはやおら立ちあがると、ガウリイの首根っこを捕まえ、中庭に引きずり出
す。そのまま有無を言わさず『翔封界(レイ・ウィング)』を唱えて、ガウリイをぶ
ら下げて飛び立った。かなりの高さを維持しつつ、王宮から町へ出る。
  「何するんだ〜、まだポテトが残ってたんだぞ〜!」
  「あなたがゼルを見かけたのって、どの辺よ!」
  「えっ……え〜と……」
  「言っとくけれど、忘れた、なんて言ったら、即、落とすからね」
  「わ、分かりましたっ!……セイルーン・シティに入ってすぐだったけど……」
  「方向は間違っていないから、その辺に着いたら言いなさいよ!」
  「は、はいっ!」
 やがて二人は、都市の周辺部の町並みの中に降り立った。
リナはすぐに、行き交う人々に「白ずくめで顔を隠した男」を見かけなかったか
と聞き込みを始め、ほどなく、目指す人物を発見した。
 相手は二つ先の辻を真っ直ぐ、リナたちに背を向けて足早に歩いている。
 リナは再び『翔封界』を唱え、今度は人の背丈ほどの高さを猛スピードで飛び
越える。この術は、高度とスピード・重さが反比例するから、低く、また身軽な
方が速い。リナはたちまち、目指す相手を追い越し、かなり先に着地する。
 振り返りざまに。
  「火炎球(ファイアー・ボール)!」
 ずぎゅぅぅむぅぅぅん!
 往来はたちまちハデな爆発に占領される。
 ややあって煙と炎が風に吹き流されると、にぎやかだった通りにはただ一人、
まともに呪文を食らったはずの人物が仁王立ちしていた。
  「やっ、ゼル。お久しぶり〜」
 リナはにこにこと右手を振って、白ずくめの人物に駆け寄った。
  「おひ……これはなんの挨拶だ?」
  「あ〜ら、あたしの郷里(くに)じゃあ、ごく当たり前よ。あなたくらいの入魂
(じっこん)の間柄なら竜破斬(ドラグ・スレイヴ)を使うところだけれど、さ
すがに場所を選ばないとならないから、火炎球にしたのよ。親愛の情の証よ」
  「どこに攻撃魔法を親愛の情の証にする土地があるっ!」
  「だから、ゼフィーリア。ああ、懐かしきかな、わがふるさと(ハアト)」
  「かわい子ぶるなっ!」
  「まあまあ、ゼル。リナにあっちゃこれくらい本気で当たり前だぜ」
 ゼルガディスの肩を叩いたのは追いついたガウリイだ。
  「ガウリイ、あんた、まだこんなのとつるんでるのか?よく命が足りてるな」
  「だって、いつも一緒にいれば、ご挨拶は食わなくて済むだろう?」
  ガウリイの言葉にリナもゼルガディスも硬直する。攻撃呪文を食わないために
は、リナから挨拶される立場にならなければいい、つまりいつも一緒にいればい
い……その屁理屈に驚いているのではない。ガウリイが三段論法でもの考えてい
たことに度肝を抜かれたのだ。
  「なんだか、あんたら、別れてから凄まじさが一段と増しているようだが……」
  「お前だって凄いじゃないか、ゼル。リナの火炎球くらっても、ダメージ一つな
いんだからな。さすがは頑丈だな」
  「さっきのは防御結界を張ったんだ!」
 ゼルガディスの機嫌が悪くなる。
  「まあまあ、ゼル。せっかくここまで来たんだから、一緒に朝ご飯食べましょう
よ、ねっ」
 「俺は目立つのは嫌だ。こんなに人の多いところでこれだけ注目されて、落ち着
いてメシなんか食えん」
 「じゃあ、人気の少ないところに行きましょう」
 リナとガウリイは左右からゼルガディスの腕を捕まえて放さない。ゼルガディスは
諦めてうなずいた。

 「……で、人気の少ない場所が、ここか?」
 ゼルガディスが不機嫌な声を漏らしながら、あたりを見回した。
 ここは先刻、リナたちが朝食を摂っていた王宮の一室。たしかに人気は少ない
が、よそ者が目立つことは街中よりもはなはだしい。目立つことが嫌いなゼルガ
ディスには、いっそう居心地が悪かった。
 だが、リナとガウリイはそんなことは気にせず、二度目の朝食を楽しんでいる。
 「一つ、聞かせてもらいたい。リナ」
 「あに?(むぐむぐ)」
 「口の中のものを食ってから答えろ。なんで俺をここへ連れてきた?」
 「ごくんっ!……ふぅん、不機嫌なところを見ると、さてはあなた、やっぱりア
メリアに一言もなくセイルーンを去るつもりだったわね」
 「なに?」
 「あたしがあなたをここへ連れてきたのは、そこのところを確かめたかったこと
が一つ。それと、あなたがセイルーンへ来た目的、かな。
 人間に戻る方法を探しているあなたが、前に諦めたセイルーンに、何の目的も
なく立ち寄るはずがないわ。アメリアに会いに来たのでなければ、考えられる目
的は一つ。仕事ね」
 「…………」
 「もしよかったら、一枚噛んでもいいわよ。お金になるなら、ね」
 ゼルガディスはリナを見据えていた視線を、目の前のティーカップに落とした。
 「切れる女は怖いな。だが、俺の仕事は先払いだったし、もう終わった」
 「あら残念ね。……ガウリイ、もう食事はいいでしょ?アメリアのところでお茶
をご馳走になりましょう」
 リナはそう言って椅子から立ち上がった。ガウリイがスープを一気飲みしなが
らやはり椅子を立つ。最後にしぶしぶゼルガディスも席から腰を上げる。
 「これだけ食って、まだこの後、お茶か?一日中、食ってるみたいだな」
 「今日は誰かさんのおかげで、朝から空を飛んだり攻撃呪文使ったからね〜。
運動十分でおなかのすくこと」
 ゼルガディスのセリフに、リナが軽く応じる。
 「誰も攻撃呪文なんぞ頼んだりせんわっ!」
 「おいおい、いちいちこいつに腹を立てていたら胃に穴があくぞ」
 「……(歩く胃潰瘍か、こいつは)ぶつぶつ」
 エルフ並みに耳が鋭いリナは、小声で文句を垂れるゼルガディスを聞き逃さな
かった。だが、ここで暴れるよりも、もっと別の方法でうさを晴らしてやる、と、怖い
ことを考えていたのだった。

 「あら、ゼルガディスさんもいらしたんですか?」
 アメリアは招かれざる客に大きな目をよけいに大きくした。
 しかし、目を見開いたのはリナも同じ。アメリアのサロンには、リナが予期し
ていない人物の姿があった。
 フィリオネル・エル・ディ・セイルーン殿下──セイルーン王国第一王位継承
者にして、アメリア姫の父親……
 「おう、リナ、ガウリイ、ゼルガディス。久しぶりじゃのう」
 「あ、は、はい。お久しぶりです」
 最初に声をかけられ、どぎまぎとリナが答える。彼女はこのさばけた王子が苦
手だった。
 ドワーフを巨大にしたような縦と横の幅が同じイメージ。品格よりは迫力が前面
に出た面構え。何より、自分の信念に絶対の自信を持ち、他者の意見には耳を
貸さない独善的な性格。そしてアメリアには大甘の親ばかぶり。
  民間人のリナでも気さくに話しかけるところは、尊大さがなく親しみやすいの
だが、「平和主義」を声高に叫びながら無敵のパワーでアンデッドも圧倒する腕
っ節の強さと、外見には絶対に似合わないアメリア・メロメロの態度には、少々
のことではこたえないリナでさえ、精神的ダメージを受ける。
  いっぽう、アメリアはこの父親に心酔しきっていて、そのため「愛と正義」を
日々のモットーとしている。この父娘が揃った時の恐ろしさは……そこらの小悪
党なら、死刑の方がましだと思うことだろう。
 「さあさあ、アメリアから聞いた話では、伝説の魔王の腹心を倒したり、あの異
界黙示録(クレアバイブル)のオリジナルにもたどりついたとか。そのあたり、詳
しく教えてほしい」
 なるほど、フィル殿下はその話を聞きたくて、アメリアの部屋に押しかけたわ
けか……リナは心にため息をつくと同時に、嫌な予感に占領された。
  (アメリアって……いったいフィルさんに冥王フィブリゾとの顛末を、どう伝え
たんだろう……まさか)
  リナの脳裏では、「正義の使者」アメリアが、「仲良し」三人のお供を引き連
れ、かっこうよくフィブリゾとあいまみえる英雄譚の挿絵が展開していた。
  (いけないっ!真実を伝えなければ!)
意を決したりナはさきほどまでの計画を棚上げし、話の口火を切った。

 ひとしきり、サロンでは激論が戦わされた。
 リナの感情描写と状況説明にアメリアが茶々を入れ、アメリアの誇張と我田引
水にリナが皮肉を応酬する。フォローすべきガウリイは「そんなことあったか?」
だし、ゼルガディスは公平だが、結局リナもアメリアもどちらの肩を持つわけに
もいかない。どちらも同程度に話を歪曲していたからだ。
 そんなゼルの態度に苛立ったリナは、当初の計画を思い出した。
 ゼルガディスはアメリアをどう思っているのか?アメリアはゼルガディスをどう
思っているのか?
 それをネタにして二人をからかってやろう、そう思っていたのだが。
 こうして同じ部屋にいる二人を観察していると、甘い関係とは思えない。以前、
コピー・レゾとサイラーグで戦った時や、ゼルガディスが異界黙示録を探している
と分かり、協力しようとした時、魔竜王や冥王と戦った時、二人は互いに仲間以
上の絆を感じさせていた。それは土壇場で頼りになる仲間への信頼が、そのよ
うな雰囲気をもたらした、と言えなくもないのだが。 その雰囲気がこうしてセイル
ーンに来るとたちまち解消してしまうのはなぜだろう?
 元々ゼルガディスは、人間の身体に戻ることが人生の第一目的で、恋など考え
る暇もない、というところがある。そんな彼がアメリアに深入りしないのは、一種の
防衛本能かもしれない。彼女に限らず、特定の人間に深く関わると、一人で当て
もない旅をするのが辛くなる。
  では、アメリアはどうだろう。実のところ、二人の間では彼女の方が積極的に
接近しているところがあった。初対面の時こそ「怪しい」と正直に言ったものの、
彼の素性が分かると外見の異様さなどまったく気にせず親しげに振る舞い、むし
ろ「そのままで十分カッコいいのに(人間に戻るなんてもったいない)」とまで口走
ったこともある。
  それだけゼルガディスに入れ込んでいるはずなのに、今、こうして見ていると、
かつての旅の仲間よりも実の父親を強く意識しているように思える。自分が旅で
どれほど活躍したのか、正義のために努力したのか、そのことを父親に評価して
もらいたがっている。
 (アメリアはセイルーンでは「父の娘」に戻ってしまうんじゃ?旅の空では目の
前に父親がいないから、ゼルを男性として意識していても、フィルさんの前では
……父親の方が親しい異性よりも大切になるのかな?)
  そんなことを考えながら、リナがアメリアを見つめていると、向こうもこっち
を見ている。タイミングを見計らって、リナは用を足すと言って席を立つ。案の
定アメリアもついて来た。
  「なあ、ゼル。女の子って、どうしてああいうの連れ立って行くんだろうな〜」
  「俺に聞くな……」
 ガウリイのボケた質問に、ゼルガディスがうめいているのを背中に聞いて、リ
ナとアメリアは化粧室に向かった。
 並んで手を洗いながら。
  「ねえ、アメリア」
  「なんでしょう、リナさん?」
  「もしも、もしもよ、フィルさんとゼルが、それぞれガケップチでぶら下がって
助けを求めていたら、あなた、どっちを助ける?」
 アメリアはハンカチでぬぐっていた手を止め、宙にぼんやりと視線を浮かべる。
 彼女の頭の中では、二頭身の父親と同じく二頭身の異形の男が離れた絶壁に
ぶら下がってジタバタしている図。そして二頭身の彼女自身が登場し……
  「それは、父さんです。ゼルガディスさんは翔封界(レイ・ウイング)で飛べる
じゃないですか」
 「…………」
 「じゃあ、リナさんは、ガウリイさんとゼルガディスさんが、やっぱりガケップ
チで助けを求めていたら、どちらを助けますか?」
 「えっ……あ、あたしは……」
 リナの頭の中で、二頭身のくらげと石人形が絶壁にしがみついて叫んでいる。
 登場した二頭身のリナは、それぞれにお助け料を要求し、結局、両方とも間に合
わず落ちてしまう。くらげは岩ではずみ、無傷で転がり、石人形は崖下の地面に
突き刺さるがダメージはない。結局、一番損をしたのは、お助け料を巻き上げら
れなかったリナだった……
 「や……やめとこう。怖いコト想像しちゃった……」
 「えーっ?リナさん、ずるいですよ!わたしだけ答えさせて〜」
 自分で振った話題とはいえ、あまりに疲れる結果にリナは虚脱し、アメリアの
底抜けの明るさが追い討ちをかけた。

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