f ) ・家は、そこに住む人の心の内面と外面を表わす隠喩として描ける・
レゾの研究所兼邸宅 (ゼルの育った家)のイメージについて
他人に干渉されずにすむ場所、郊外に建っている。
といって僻地(へきち)というほどでもない。
彼の魔力容量(キャパシティ) を表す意味で、広い敷地と大きい建物であるのは然り。
強固な外壁 (本心では他人(ひと)を
よせつけない心の防壁のように厚いレンガづくり)
知識をあらわす膨大な書庫 (写本や魔道書の山)
本来は地下に眠っているはずの鉱石 −ネフライト、ゾイサイト、クンツァイト、クインベリル−
(セーラームーンで、悪役の名に使われてた鉱石名
) などが、所狭しと並ぶ部屋
どこに通じてるかわからないような地下室の扉
簡素で寒寒とした廊下
迷路のような階段
昼間は彼の弟子や賄いの使用人が働いているが、彼らが住んでいるのは寮のような別棟のはずだ
レゾ邸に住んでいるのはレゾとゼルだけ
おそらく最上階の片隅に、小さなゼルの部屋がある
(( これは、ゼルだけがレゾの心に住まう唯一の人間…というのを表象する
))
レゾ 邸の1階は広く、開放的な公的スペースとして、実験室、研究室、応接室等がある。
しかし階上と地下の部屋へ通じる階段は複雑な通路になっていて、知らない者が入ると
迷うような構造になっている。(つまり、レゾとゼル以外は実際には行かれないようになっている)
もちろん、「この家はレゾの心を表している」と言ってはいけない。
これは、表の設定としては、「 防犯上の理由から、こういう造りになっている」と説明される。
(「TV局は、テロ対策のために複雑な通路になってる」と、『名探偵コナン』でいってたし)
(会社の重役室などもそれと同じ理由で、すぐにはたどり着けないような位置にあって階段が複雑だと、
『いいひと』にも書いてあったので、思いついたのさ)(笑)
…たとえばこんなふうに…
… ☆ … ☆ … ”アストラル・トリップ”編の
思いつきエピソード … ☆ … ☆ …
ゼルとアメリアは、過去へ行き、彼の育った家に行く。
着いてみてほどなく、アメリアが言う。
「 どうしてこんな迷路みたいな造りになってるんですか!家の中で遭難したらどうするんですか!」
そんなことの理由もわからないのかというふうに、ゼルが答える。
(注.来たくて来たわけではないので不機嫌)
「…泥棒が、主(あるじ)の寝室やお宝のしまってある部屋にすぐ行けるようじゃ、困るからだろ、
迷路になってるのは。人の出入りも多くて、いちいち結界を張ったり解いたりするのも面倒だから
こういう造りにしたんじゃないのか? 」 と。
「…そうなんですか」と、一応は納得して、アメリアはゼルのあとをついていく。
と、ゼルの背中にぶつかる。ふいに彼が立ち止まったからだ。
アメリア 「どうしたんですか?」
ゼル「 … … …迷ったみたいだ」
アメリア 「 ( がぁん!!)(真っ青)」
ゼル 「…おかしい…昔は迷ったことなんて、なかったのに…(ぶつぶつ)」
アメリア「…本当なんですか???(疑わし〜目つき)」
「 そうさ、一度だって…」と、ゼルが言いかけたとき、彼の横を、ちびゼルがパタパタと走っていく。
(注.ゼルとアメリアの姿は、幽体離脱してきたようなものだから、ちびゼルたちには見えない)
あわててもう一人のゼルのあとを追う二人。ちびゼルは、迷うことなく
レゾのいる部屋に着く。
それを見てアメリアは言う、「 …本当だったんですね」
ゼル「………」 (談笑してるレゾと幼い自分を見ながら、複雑な心境…)
(幼いゼルは、容易にレゾの心にたどり着けたが、今のゼルにはレゾの心(良心)が見えなくなって
いるので、慣れ親しんだはずの家なのに迷わざるをえない。)